取引先とトラブルが発生した場合、弁護士がまず確認するのは、取引先との契約書です。契約書の内容がどうなっているかによって、こちらに有利か不利か、取引先に対してどのようなスタンスで交渉に臨むのかをはっきりさせます。

したがって逆に言うと、そもそも大事なのは、契約時点でこちらに有利な契約書を作る、あるいは、少なくても不利な契約書は作らないということです。双方の力関係から、こちらに不利な契約書を作ることがやむを得ないとしても、ポイントを押さえ、この点だけは妥協しないというスタンスを持つことが大事です。

弁護士が契約書をチェックする場合、契約書を添付メールで送ってもらい、意味が曖昧な条項、こちらに不利が条項などをチェックし、意見を添えてメールでお返しするというのがほとんどのパターンです。しかし、契約書をメールで送ってもらっただけで、取引の実情・背景を詳しく認識しているわけではありませんから、このような条項を付け加えるべきだったという点については、抜け落ちてしまう可能性があります。

したがって、当然のことですが、取引の実情・背景を知っている会社担当者、あるいは法務部でまずチェックをしていただき、その意見を添えて弁護士にチェックの依頼をしていただくと、よりよいチェックができることになります。

英文契約書の場合も、本来は、翻訳会社を通じてまず日本語に訳し、社内で検討していただいた後、その意見を添えて、英文契約書、日本語の訳を弁護士に送っていただくのがベストです。ただ、時間がないという場合は、英文契約書のみを送っていただければ、日本文の契約書同様にチェックをして添付メールでお返しします。

ちなみに、英文契約書の場合、当事務所で翻訳ソフトを使って日本語に翻訳をしますが(翻訳ソフトを使う場合、1語について1.5円の実費をいただいています)、翻訳ソフトの訳はとても完全とは言えませんので、日本語の訳を参考にはしますが、チェックをするのはあくまで英文契約書であり、英文を読んでチェックを行います。チェックの結果は、添付メールでお返しします。

契約書(とくに日本文の契約書)のチェックは毎日のように行っており、契約書のチェックには精通しています。また、契約書に限らず、合意書、念書などのチェックも行っています。