質問
貸家に、40代の単身者が入居しており、草が生え放題でゴミも出さず、近隣住人から貸主に何度もクレームがあります。その都度、借主に話していますが、お金もなく他に行くところがないので転居できないないとのことです。
家賃の滞納はありませんが、直近の更新時に、更新料は払ったものの契約書を返送してきません。
次回の更新時の、更新を拒否することができないでしょうか。

回答
草が生え放題でゴミも出さず、近隣から何度もクレームがあるとのことなので、場合によっては、正当事由が認められて更新拒否が認められるかもしれません。ただ、いくらになるかはわかりませんが、立ち退き料をある程度、払わなければならないと思います。
更新拒否の通知は出しておいていただいて、場合によっては、立ち退きを求める調停を申し立てることも考えてもよいのではないでしょうか。話し合いで駄目でも、調停で立ち退きの合意ができる場合もあります。

なお、更新契約をする場合は、更新契約書に、「更新後(法定更新の場合も同様)の賃貸借期間は更新の日から2年間とし、その後も同様とする」と書いておくと、今後、相手方が更新に応じない場合でも(その場合は、法定更新となり、更新料の請求ができないことがあり得ます)、更新料の請求ができることになります。
また、草が生え放題、ごみも出さないということに関して、今後このようなことはしないという特約をしておくと、今後、明け渡しを求める場合に、ある程度ですが、有利になります。