
景品表示法上、カード合わせは、違法になり得る可能性が高い分野です。
企業としては、違法とならないようにするため、カード合わせの仕組みをよく理解した上で活動することが必要です。
このコラムでは、カード合わせに関する知識を解説します。
1 「カード合わせ」とは何か

「カード合わせ」とは、2種類以上の異なる絵柄や文字などが書かれた符票(カードやシールなど)のうち、特定の組み合わせを提示させることで景品等を提供する懸賞の手法です。この手法は、かつて子ども向け商品の懸賞で爆発的な人気を呼びましたが、「もうすぐ揃う」という確率の錯覚に陥らせる欺瞞性が強く、射幸心を過度に煽るため、1977年に景品類の最高額や総額にかかわらず全面的に禁止されました。
2 社会問題となった「コンプガチャ」

2012年、オンラインゲームにおいて「コンプガチャ(コンプリートガチャ)」が景品表示法で禁じられる「カード合わせ」に該当すると消費者庁が判断し、大きな話題となりました。
コンプガチャとは、有料の「ガチャ」(偶然性によってアイテムを提供する仕組み)で得られた特定の数種類のアイテムを全て揃える(コンプリートする)ことで、希少なレアアイテムが新たに入手できる仕組みです。
3 なぜコンプガチャは「カード合わせ」として禁止されたのか

コンプガチャが違法とされた理由は、主に以下の要素を全て満たしたためです。
景品類の提供: 有料ガチャという取引へ消費者を誘引する手段として、特定のアイテムを揃えた利用者にのみ、金銭を支払ってでも手に入れる価値のある「経済上の利益(レアアイテムなど)」を提供していたため。
符票の特定の組み合わせ: 端末画面上のアイテムを示す図柄も「符票」に該当し、異なる種類の図柄を組み合わせることを条件としていたため。
懸賞による提供: どのアイテムが出るか分からない有料ガチャという、偶然性を利用した方法でアイテムを集めさせていたため。
4 企業が注意すべき対策と教訓

現在、純粋なコンプガチャを行う事業者はほぼ見られませんが、類似する企画で行政指導を受けるケースは近年でも存在します。
企業がカード合わせによる違法リスクを回避するためには、以下のような対策が考えられます。
偶然性を排除する: ガチャで収集させるのではなく、アイテムを選択して直接購入できる設計にする。
同一の符票を集めさせる: 異なる種類ではなく、「1点券を複数集める」といった同一の符票(同じアイテム)を複数集めさせる企画であれば、異なる種類の組み合わせに該当せず「カード合わせ」には当たりません。
5 まとめ

「カード合わせ」は、デジタルの世界であってもリアルの商法と同じく、消費者の冷静な判断を失わせるとして厳しく規制されています。
企業は、提供するキャンペーンの仕組みが「異なる種類の符票の特定の組み合わせ」に該当しないか常に注意を払い、透明性の高いマーケティングを行うことが求められます。
グリーンリーフ法律事務所は、設立以来30年以上の実績があり、18名の弁護士が所属する、埼玉県ではトップクラスの法律事務所です。 企業が直面する様々な法律問題については、各分野を専門に担当する弁護士が対応し、契約書レビューも特定の弁護士が行います。このような専門性により、企業法務において大きな強みを持っています。企業法務を得意とする法律事務所をお探しの場合、ぜひ、当事務所との顧問契約をご検討ください。
グリーンリーフ法律事務所は、設立以来35年以上の実績があり、18名の弁護士が所属する、埼玉県ではトップクラスの法律事務所です。 企業が直面する様々な法律問題については、各分野を専門に担当する弁護士が対応し、契約書の添削も特定の弁護士が行います。企業法務を得意とする法律事務所をお探しの場合、ぜひ、当事務所との顧問契約をご検討ください。
※ 本コラムの内容に関するご質問は、顧問会社様、アネット・Sネット・Jネット・保険ネット・Dネット・介護ネットの各会員様のみ受け付けております。








