紛争の内容
顧問会社様からのご相談でした。
商品を売却したにもかかわらず、相手方が代金の支払いをしないというものでした。

交渉・調停・訴訟等の経過
まずは内容証明郵便で支払いを催告しましたが、支払われなかったため、訴訟を提起しました。
地裁での第一審では満額が認められたものの控訴がなされました。
控訴審では、裁判官から8割程度での和解を進められましたが、時間の経過や弁護士費用が掛かっていたことから、和解を拒否しました。

本事例の結末
そうしたところ、裁判期日の直前に、請求額全額(ただし、遅延損害金はカット)を、和解成立から10日以内に支払うという相手方からの和解提案がなされました。
相手方の取引先口座が分からなかったので、判決が出ても、差押えには難航することが予想されました。
そこで顧問先様と協議し、和解を受け入れることにしました。
実際、和解成立後、5日で入金がなされました。

本事例に学ぶこと
当初請求からは1年半経過していたので遅延損害金は発生していましたが、法定利息は年3%ですので、請求額と比較するとそれほど大きな額にはなりません。
むしろ、強制執行のための弁護士費用や調査費用(弁護士会照会など)が必要になることに鑑みますと、今回の相手方の提案は、顧問先様に非常に有利なものでした。
形式的な金額の多寡ではなく、実質的な回収可能性を考慮して、和解とするか判決とするかを考えることが重要だと思います。

弁護士 野田 泰彦